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自信のある商品ほど売れない理由

2017.7.1 | ,

From:萩原 敬大(はぎわら たかひろ)

先週、中谷さんが講師を務める「アドバンテージ・マーケティング」グループコーチングのレビュー会を開催しました。みなさん早速リサーチを実践されていて、中にはすでに売上が倍以上になっている方や、超高額商品のサービスが立ち上がりそうな方など、成果の報告をいただくことができました。

このグループコーチングでは、中谷さんがこれまで成果を上げてきた独自の「リサーチ」のやり方と、それを実際にマーケティングメッセージ・HPなどの制作物へと応用する方法を徹底的に教えていくという内容です。今回の講義の中で、中谷さんが個人的に好きだという「孫子の兵法」の名言を紹介していました。それが、、

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」

です。これは自分の強みを知り尽くし、かつ、相手のことも深く知れば、どんな戦いにも負けることはない。ということです。それに関連して、中谷さんが講義の中でお話ししていた内容を、特別に少しだけご紹介すると・・

まず、ほとんどの人は自分の「商品」のことはすごく好きで、惚れ込んでいる。それについてはよく知っている。でも、ビジネスにはまず「お客さん」がいるということをみんな忘れている。

単に自分の商品を知っているだけで、お客さんについて知らなければ、そもそもマーケットがないところで戦ってしまう。これは強みでもUSPでも何でもなく、、単に「ユニーク」なだけで終わっている。それではいくらいい商品でも売れない。

さらに、自分の商品が最高だと思っているから、周りを見ようとしない。競合がいることを考えていない。実際のところ、同様に自分の商品は最高だと思っていて、自信を持っている人はごまんといる。お客さんの方を見て商品を改善し続け、本気で戦いを挑んでくる競合がいる。彼らの存在を忘れている。

なので、商品がいいだけでは、、自分の商品のことをよくを知っているだけでは、、ビジネスでは勝つことはできない。どんなお客さんに買って欲しいのか。競合はどんなアプローチをしているのか。この3者をしっかりとリサーチしてこそ、自分たちの際立った強みが分かるようになり、ビジネスで勝つことができる。そのように言っていました。まさに、、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」ですね。

コミック界の帝王「少年ジャンプ」人気の秘密

創刊から50年、ドラコンボール、北斗の拳、キャプテン翼、こち亀、キン肉マンなど…数々の大ヒット漫画を世に送り出し、部数でもダントツのトップをキープし続けているコミック「週刊少年ジャンプ」。

その秘訣は徹底的な「アンケート至上主義」と言われていて、顧客からのフィードバックを必ず受け、その内容を紙面に反映させる。ランキングを常に出して、人気のないものは創刊から間も無くとも、有名漫画家の作品であっても打ち切りにするという、徹底した顧客視点を貫いて成功し続けています。

結構前の話なんですが、このジャンプの裏側を描いた「バクマン」という映画を見ました。この作品は、2人の高校生の少年がプロの漫画家として、ジャンプのランキングトップを目指すまでの軌跡を描いたもの。ジャンプの編集部など、裏側の世界を覗くことができてなかなか面白いんですが、、その中で、先ほど紹介した中谷さんの「リサーチ」の話に通ずる、思わずハッとするようなシーンがあったんです…

「漫画は読者がいてはじめて漫画になる」

それは、ジャンプ編集部の社員と、とある新人漫画家のやりとりでした。

新人漫画家:
「俺たちは漫画をもっと自分が描きたいように描きたい。
なんで自由に好きなことを
描かせてくれねーんだよ!」

編集者:

「漫画家が描きたいように描いたものは漫画じゃない。
君たちが同人誌で、個人の趣味として売り出すならそれでもいい。

でも、もし君たちが「少年ジャンプ」に連載をしたいなら、綺麗な絵が描けても、
いいストーリーが描けても、その漫画に読者が付かなきゃ意味がない。
それが全てなんだよ。漫画は読者がいてはじめて漫画になるんだ。」

この”「漫画は読者がいてはじめて漫画になるんだ。」”という言葉に僕はめちゃくちゃ感動した覚えがあるんですが、、まさにビジネスに置き換えても全く同じことが言えますよね。たとえ自分がいいと思っていても、お客さんがいいと思わなかったら、それはただの趣味で終わってしまう… 競合と比べて光るものがなければビジネスを続けていけなくなる…そういうものではないでしょうか?

ビジネスでうまくいく人、いかない人の違い

たしか、これはダン・ケネディの「レネゲイド・ミリオネア」だったと思いますが、、こんなエピソードがあります。

ダンは昔「ガシーレンカー」社という、ニキビケアの「プロアクティブ」で世界的に有名になった通販会社を、立ち上げの頃からサポートしていました。

商品がいくつかヒットし、「ガシーレンカー」が少しづつ有名になってきたあたりで、本社の玄関には、毎週のように「自分たちの商品を取り扱って欲しい」という人が列をなしたと言います。(その数といったら、ガムテープかなんかでくっつけたら地球を一周できそうなくらい…と、ダンはギャグをいってたので、、相当多いことがうかがえますよね。笑)

ダンはその人たちとの面接に同席していたそうなのですが、、そこに現れたほとんどの人が口を揃えて言うことといえば、、「私にはいいアイデアがあります!」「これはいい商品なんです!」そんな話ばかり。。

彼らは自分たちの商品については延々と語りますが、、それ以外の情報を一切持ってきていないのです。お客さんはどんな人?と聞いてもポカーン。使ったお客様の声は?と聞いても「ありません。」と即答。 これを推薦してくれる有名人は? と聞いても「いません。」と即答。 競合は?と聞いてもポカーン。。としているなど、、ほとんどの人はまったく話にならなかったそうです。

しかし、、ごく稀にそこを全てしっかりと準備して、お客さんの情報も、お客様の声も、推薦も、競合のリサーチも全て揃えて持ってくる人がいたそうです。「これこそがビジネスの世界でうまくいく人だ。」そんな風にダンは言っていたのを今でも覚えています。

リッチ・シェフレンと他の二流マーケターとの違い

「リサーチ」に関しては、もちろんリッチ・シェフレンも徹底して行なっています。そして、それこそが彼を他のマーケターとは全然違う存在にしている”秘訣”と言っても過言ではないはずです。その証拠にリッチのレポートやウェビナーを見た人は、、

「このレポートを読んだ時、あなたがまるで僕のことを監視していたんじゃないかと思ったよ・・ここには僕が考えていたことが全て書かれている!」

「あなたは私自身よりもはっきりと、私がぶつかっている問題を教えてくれる。」

こんな風に言ってくるほど。結果として「マニフェスト」は実際に10年近くも内容を変えることなく、1年あたり1億円以上も売れ続けているのですが、リッチは自社・競合・顧客という3者のリサーチを日頃から徹底的に行なっています。

例えば顧客については、講座の各モジュールごとにフィードバックを毎回求めていますし、マーケティングの販売キャンペーンを行った時も、買わなかった人に特典をプレゼントし、必ずアンケートをとっています。もちろんアンケートだけでは深い情報が取れないので、毎週欠かさず続けているQ&Aコールで、直接生の声を吸い上げるという地道な活動をしています。

また、競合(市場)についてもリッチはかなりよく調べています。なぜなら、、見込み客のいる世界で何が起こっているのか? それを深く知ることができれば、その逆をいって注目を集めるなど、1人勝ちできるからです。「マニフェスト」は当時、ほとんどの競合がやっていたのとはまったく逆のアプローチをとったことで、一気に注目を集めることができました。

やはり今となってもこの姿勢を忘れないからこそ、、リッチはトップマーケターとして10年近く活躍し続けることができているといえるでしょう…

「最高のアイデア」を生かすも殺すも”リサーチ”次第

では、あなたはいかがでしょうか? どんな人が理想的なお客さんで、その人がどんなことを感じているのか? どんな市場で戦っていて、競合はどんなアプローチをしているのか?その結果、自社の商品にはどんな強みがあるか? どのようにアプローチをしたらいいのか、、知っていますか?

僕は個人的に海外のスタートアップ、シリコンバレーのベンチャー起業などの事例を調べるのが好きなのですが、、起業時は「最高のアイデア」だと思われた商品・サービスを持つ企業のホームページを半年後、1年後に見たら「倒産」して閉鎖されていた…なんてことがザラにあります…

これにはすごく残念な気持ちになるんですが、、大抵のケースで、そこと同じ業界で勝ち残っているのは、競合を見て、顧客を見て、油断せずに改善し続けたごくわずかな会社です。このスピードの速い情報化社会では、やはりこの3者のリサーチを常に行って改善し続けていかないと、あっという間に競合にやられてしまうんだな…ということを痛感しています。

もしあなたが最高の商品・アイデアを持っている自信があるなら、きっとこの3者のリサーチを加えるだけで、勝ち続ける可能性はグンと上がることでしょう。ぜひ、実践してみてください。

萩原 敬大

PS.
「37項目のリサーチシート」など、中谷さん独自のリサーチ手法を教わることができるグループコーチングは現在募集していませんし、こちらは価格も高いので万人向きではありません。ただし、それでももしあなたがリサーチについて初歩から学びたい。もう少し手軽な価格で中谷さんから教わりたいなら、、このワークショップがオススメです。

詳しくはこちら

ここでは、あなた自身の理想のビジネス、理想の顧客、競合について探る豊富なワークなど、、リサーチの入門編とも言える内容を取り上げています。初めの一歩を踏み出すにはとても向いているので、お時間が合えばぜひ参加してみてください。

 

萩原 敬大
萩原 敬大

Strategic Profits マーケティングマネージャー
メールマガジン購読者数41,238人(2017年1月5日時点)日本におけるリッチ・シェフレンの独占販売権を持つ【Strategic Profits】のマーケティングマネージャー兼セールスライター。販売プロモーションの企画、広告運用、セールスコピーのライティングなどを統括している。

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