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失敗しました…

From:萩原敬大(はぎわらたかひろ)

※このブログは自分への戒めも込めて書いています。そのため少し読みにくいところがあるかもしれませんが、ご容赦ください…



今年の4月頃から、、ある商品のセールスプロセスの改善に取り組んでいます。そこで、既存のビデオセールスレターをもっとシンプルにして、改善を加えれば成約率が上がるんじゃないか?そんな仮説が出てきました。

それを検証しようと、さっそくそのビデオのスクリプトを書き始めました。ああでもないこうでもないと試行錯誤し、合計4回のレビューをもらい、商品画像なんかもお金をかけて作り直し、、3週間ほどかけてようやく完成しました。

正直、これだけ頑張ったし、いい感じにブラッシュアップできたので、結構売れるんじゃないか?と、わりと楽観的に考えてワクワクしていたんです。でも、いざ出してみると、、期待に反して、成約率はパッとしませんでした。。実際のところ、以前よりもやや下がってしまったんです。1週間、2週間ほど見てみたんですが、それが上がることはなく、徐々に下がっていくばかり、、

本来ならここでスパッと見切りをつけて、次の手を打つべきなのですが、、どうしても頑張って仕上げたセールスレターに対しての愛着や、失敗を認めたくない感情が入ってしまい、、何か他の要素が影響しているんじゃないかとか、ページのレイアウトが、動画の画質が、、と、あーだこーだいって悪あがきをして、3週間くらいそのまま出し続けてしまいました。

もちろん、対して大きな変化を加えていないので、3週間出しても結果は変わりませんでした。広告費を余計に使ったばかりか、われわれマーケッター・起業家にとって最も大事な”時間”をなくしてしまったのです…(1週間あれば別の施策をテストできますからね、、)

そんなこんなで、今回の改善プロジェクトでは、かなり基本的なことでお恥ずかしいのですが、、個人的な思い入れを捨てられなかったことで、失敗をしてしまったわけです…


死んだ馬に鞭を打つな


失敗で落ち込んだ気持ちを切り替えようと、何度か読んでいるダン・ケネディの本を開いたところ、、まさにこの状況にぴったりの言葉を見つけたので、ちょっと引用しますね。

”「35年間でほんの何回かだが、市場が必死になって伝えようとしていたにも関わらず、私は頑固に耳を貸さなかったことがある。そして失敗したビジネスにさらに金をつぎ込み、莫大な時間とエネルギーを使ってしまったのだ。ことわざの通り、明らかに死んだ馬に鞭をくれてしまったわけだ。

こうした状況の詳細は重要ではないし、話をする側としては心が痛んで気恥ずかしいので、ここでは割愛するが、誰もがこういう関わり過ぎの状態とは無縁でいられないものだ。一方で、経験を積み重ねたおかげで、自分のアイデアに対して感情的な距離を置くのがうまくなった。挑戦が行き過ぎに思えたときや、生産性のない実験だとわかったとき、さっさと歩み去ることも上達した。

ダイレクトマーケティングでは、成功とか、失敗という観点から話すことはない。「失敗」という言葉は起業家の頑固な性格を刺激してしまい、前述のように死んだ馬に鞭を打つハメになることが非常に多いのだ。とにかくテストする癖をつけよう。早く安くテストすることを最優先し、良い結果がでなければ、厄介物はさっさと見切りをつけて、次のテストに移動しよう。これがあなたの持っているアイデアを言いかどうか判断する唯一の方法だ。」”

ダン・ケネディ「億万長者の不況に強いビジネス戦略」より引用

これを読んだ時に、あのケネディでもそういう経験があったのか…と少し安心すると同時に、マーケッターとして、試す施策の全てはテストである。という基本的な原則に感情を持ち込んでしまったことを深く反省しました。。

そういえば、リッチもよくこんなことを言っています…


起業家は不確実な世界に住んでいる


”「インターネットが発展してからというもの、特に今日の起業家は、不確実な世界に住んでいる。事業で何が機能して何が機能しないかについて・・・ビジネスに注力するために何が不可欠で何が不必要かについて。行きたいところにたどりつくために必要な道について・・・事業(人生)において、そのことに関して絶対に確実なものというのがないのが現実です。

そして、不確実な世界で間違いを犯すことは避けられないのです。不確実性と間違いは一緒になっていて、いつか成功したいなら対処法を学ばなければなりません。起業家が間違いを犯すのを避けようと必死になることで、間違いをしたまま、それに固執し、失敗します。そのことが成功する可能性から遠ざけるのです。」”

つまり、間違うこと=失敗ではなく、それを認めないこと、そこから学んで軌道修正のためのアクションを起こさないことが失敗に繋がる。ということですね。あー耳が痛い…(笑)

ただ、落ち込んでもしょうがないですし、この間違いからしっかりと学ばないと意味がないので、、今後のためにも、ここではダイレクトマーケティングにおいて決定的に重要な要素「テスト」についてのプロセスをまとめて終わろうと思います…


業績が上がる「テスト」のプロセス


リッチはこの「テスト」について、”「事業規模の大小にかかわらず、現在、テストをしていないという人は、今すぐ始めてください。今日からです。そして、テストは常に行うべきです。決してやめてはいけません。なぜなら、テストをすることで業績が向上し、業績が向上することで利益が増加し、利益が増加することで、マーケティングの世界での可能性がさらに広がるからです。」”と言っていますが、ここではリッチも推奨しているテストのプロセスについて、少しおさらいをしていきます。

まず最初に、テストというのは、テスト自体をして終わりではなく、複数のStepからなる一連のプロセスだということを知っておいてください。ではいきます。


Step1. 適切な目標を設定する


まず最初に、目標を設定します。今回のテストであなたは何を得たいのか?その答えが目標になります。目標は具体的かつ、当たり前ですが、1回のテストで1つに絞らないといけません。(例えばメルマガなら、メールからのクリック率を増やしたい。というのと、解除した購読者を呼び戻したい。というのは、やるべき行動が全く変わってくるので、一度にやってはいけないということですね。)


Step2. 仮説を立てる


目標が決まったら、次のステップは仮説の構築です。この仮説は、ステップ1で設定した目標の達成に役立つことを基に構築していきます。

例えば、メールのクリック率を増やしたいという目標を立てたなら、、メールの件名に魅力がないんじゃないか?という仮説が成り立ちます。もしくは、CTA(行動の呼びかけ)が弱いんじゃないか、そもそもメールの冒頭にリンクを置いていないから、気づかれていないんじゃないか?送る曜日や時間が関係あるんじゃないか?送信者名を個人名にした方がいいんじゃないか?...といった仮説も考えられますよね。

ただしこの例は、かなり細かなマーケティングのプロセスについての仮説なので、あなたのビジネスについてのもっと大きな仮説を立てれば、もちろんインパクトはより大きくなるでしょう。


Step3. テストを作る


ここで、ようやくテストを実際に作っていきます。ここでのポイントは、テストしたい仮説がたくさんあっても、1つずつ進めるということです。

さっきのメールの例で言えば、メールのクリック率を上げるという目標に対して、テストしたい仮説が3つあっても、1度のテストで1つずつ順番に進めていくということです。(まず件名、次に送信者、次にリンクの位置・・といった感じですね。)


Step4. どこでテストをするかを見極めてから実行


Step.4でいよいよ実行に移すのですが、まず、どこでテストを行うべきかを見極めてから始めます。つまり、例えばメールならどのリストを使ってテストをすべきか、ということですね。リストが少ないなら全体でもいいかもしれませんが、多い場合はリストを分割したり、どこでテストをするのが一番正確なデータが出るかを見極めます。

セールスレターのテストをする場合、最もよく使うのはグーグルアナリティクスによるA/Bテストです。これを使えばアクセスを半分ずつ振り分けてくれますし、無料で細かいデータが取れるので、すごく使いやすいです。


Step5. 結果の測定と分析


10日~2週間ほどしてデータが取れたら、テストの結果を測定・分析して、実際にクリック率は上がったか、売り上げは上がったか、など、、目標に対しての仮説を検証していきます。(期間は信頼性のあるデータが取れる目安ですが、それより早い段階であまりに大きな差がつく場合は、その時点でテストをやめる場合もあります。)

ここでかなり重要なのが、この結果をしっかり紙の上で分析して、レポートに残すということです。ここを飛ばすと、結局感覚でなんとなーくやっているだけで、一向に業績は上がりません…

メールのクリック率が実際どれだけ上がったのか、それによって、セールスレターの制約率はどれだけ上がった(下がった)、入ってくるお客さんの質が変わった、、などを細かく数字を分析してまとめていきます。

ただし、、まだ終わりじゃありません…


Step6.考える


たいていの人はここで終わりにしてしまいますが、そのせいで、さらに業績を向上させるチャンスを逃している。と、リッチは言います。

それは、そのテストの結果が何を意味しているかをじっくりと考えるということです。この結果は何を意味しているのか?そこからどんな教訓が得られるのか?テストの結果から導き出せる共通した法則とは何なのか?

例えば、、メールのクリック率なら、件名に「コレ↓」とか、「秘密」と言った言葉が入っていた時は高い。など。これをさらに突き詰めると、知的好奇心のトリガーを引く言葉である。→自分のリストは比較的、知的好奇心の要素に惹かれる人が多い。などなど、より大きな共通法則が見つかってきます。

これを繰り返すことで、実際に使える理論が構築されていきますし、それがどんどん増えていくことによって、より確実に成果を積み上げていくことができます。

リッチは、このように全てのことをプロセスとして捉えることを推奨しています。(なぜなら、一連のプロセスとして考えていれば、どこが間違っていたのか?どこを修正すべきなのか?ということを立ち止まって確認できるからですね。)

今回、僕自身の失敗から、正しいテストのプロセスを紹介させてもらいました。もしあなたが今までテストをしていなかった、こういった考え方をしたことがなかったのであれば、、小さなテストからでもいいので、ぜひ始めてみてください。

萩原 敬大

 

 

萩原 敬大
萩原 敬大

Strategic Profits マーケティングマネージャー
メールマガジン購読者数41,238人(2017年1月5日時点)日本におけるリッチ・シェフレンの独占販売権を持つ【Strategic Profits】のマーケティングマネージャー兼セールスライター。販売プロモーションの企画、広告運用、セールスコピーのライティングなどを統括している。

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