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「戦略だけで満足していないか?」

2019.8.20 | 

リッチ・シェフレン
ナビゲーターの中谷です。

これまでビジネスコーチングを行ってきたなかで、「ん?」と思うことがありました。それは同じようにコーチングを受けたメンバーの間でも成果を出すまでの時間が短い人と、成果を出すまでの時間が長い人がいるのを不思議に思ったことがきっかけです。

ただ面白いのは、時間が短い人も長い人もどちらもコーチングの現場では「なるほど!わかりました!」って感じで、得たものはあるようなのですが・・・

戦略を手に入れたその後

僕の得意領域は大きな枠組みを作る事、いわゆる戦略レベルの発想を起業家の人に提供することです。ここでも何度かお伝えしているのですが、「ターゲットを変える」だけで売上が何十倍にもなる事であったり、「コンセプトを変える」だけで同じく売上が同じように上がったり、あるいは起業家本人の「ミッションを導き出す」ことによってビジネスの方向性そのものを変えたりといった感じで、起業家の中にあるフレームを変化させることで成果を出してもらうことが得意。。。うん。得意なはず(笑)

実際にコーチングの現場でも「なるほど!わかりました!」となって、興奮状態でその月は帰っていく人も結構多い訳です。で、次の月になって「その後、どうでしたか?」と聞くと「まだ、取りかかれてないんですよー。」みたいな返事が返ってきて、、、数カ月後聞いてもやっぱり「まだ・・・」という感じです。

でも、中には次の月に「3件ほど成約が取れました!」とか「予約が入り始めてます!」みたいなことを言ってくれる人もいます。その半年後には「上場企業との契約が決まりました!」とか「テレビの取材が入りました!」なんてことになったりする。。。

戦略はあくまでも大きな枠組み

この2タイプの違いが正直どうしてもつかめなかったんですね。。。で、最初のうちは成果が出ない側の人達のやる気がないんじゃないかと思ったりもしました。僕の学生だった頃のように宿題をやってこない奴のような、、、

というのも、僕の中で大きな枠組みである戦略を描くことができていたら、あとは「やるだけ」というような感覚だった訳です。やるだけなので、、、やればええやん、と(笑)でも、気付いたのは大きな枠組みをイメージできても実際にどうすればいいのかわかる人とわからない人がいるってことでした。。。

いや、こんな話は長年経営をされてきたような人からしたら当たり前のことなのかもしれないですけど、逆に長年経営されてきたような人たちを相手にしているからこそ、枠組みができたらやることやるだけなんだしできるでしょ?みたいに感じてるところもあったわけです。でも、実際は違いました。。。

料理と調理は別物

では、本質的に何が違うのか?イメージしやすいと思うので料理に例えてみますね。ある人の情報をリサーチして「高級フレンチを作れば良いじゃないですか」と提案したとします。この「高級フレンチ」というのが大きな枠組みで、いわゆる戦略にあたる部分。で、成果を出せる人というのは、この「高級フレンチ」を作ればいいという言葉から、どんなメニューを用意すればいいのかとか、そのメニューのレシピを用意したりだとか、レシピを再現するのに必要な技術だとかを連想したり、自分で調べて、最終的には調理にかかります。つまり、フランス料理やメニューの要素を戦略レベルだと考えるなら、レシピだったりそのレシピを再現する調理の要素が戦術レベルという感じ。この戦略レベルのことを戦術レベルにまで落とし込むことができる人たちが成果を出せる人たちな訳です。

ただ、まあ当たり前の話なのですが料理やメニューを考案する領域とレシピや調理を実行する領域は別物だなと。。。

レシピや調理が必要になる

何が言いたいのかというと、料理で言うところのレシピや調理にあたること、、、戦略レベルの発想から戦術レベルの実行に至るまでに必要なことというのは、単純に細かい施策を行うということです。例えばレシピはめちゃくちゃ細かい訳です。牛肉が何グラムだとか塩が大さじいくつだとか醤油が何ミリリットルだとか、あるいはその材料をどの順番でどう加えていくのかみたいな話です。そのレシピをまずは用意しなくてはいけない。実際の調理だって、今度はそのレシピ通りに1から細かくやっていかなくてはならない。。。

ビジネスも同じですね。大きな枠組みである戦略だけで満足していてはダメで、現場レベルの細かーいところにまで目を向けないといけない。そこまでのものが用意できて初めて成果に結びつくって事ですね。

戦術レベルの知見が必要

ちなみに僕の場合は、自分の生業がそもそも企業にとっての戦術レベルのことだったというのが良かったです(笑)どういうことか?というと。ホームページ制作や、広告を運用することであったり、企業にとっての細かい部分を請け負っていたのが戦略をすぐに形に変える事が出来たのです。だから、リッチのいわゆる戦略的な話を聞いた時に逆算することができました。戦略から戦術への落とし込みが割と簡単にできましたのですね。

その結果、社内ではこの戦術レベルのことをアウトソーシングしたりアウトタスキング出来ました。簡単に言えば自分以外の人に任せることでビジネスを進める事が出来たんですね。フレンチを作ればいいなら、フレンチが作れる料理人を雇えばいいじゃないかって感じです(笑)

だけど、起業家の全ての人が同じように他人に任せることができるかというとそうじゃないと思うので、その場合は自分でやらなきゃいけない。戦術レベルの知見が必要になってきます。色々な情報や経験をする事で、実際に成果に結び付く戦術を作る事ができるようになります。

もし成果を出していきたいのであれば、戦略レベルのことを理解して満足するだけではなく、ちゃんと戦術レベルに落とし込むための要素も身に着けていきたいですね。

P.S.
もっと戦術レベルのレクチャーが必要だという人には、そういう情報もどんどん共有していきたなと考えてます。。。ってどこでやろうかな(笑)

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