今日は、ビジネスの成長を遅らせ、起業家として成功することを非常に困難にさせてしまう、
悪い習慣についてお話したいと思います。

それは、問題を先送りしてしまうことです。

つまり「優柔不断」がどれだけ、ビジネスに悪い影響を与えるかということについてです。

反対に、起業家として成功する条件としては、「行動志向型」であることが挙げられます。
進んで行動する人間でなければならないと。

確かにその通りですが、厳密に言えば、いついかなる時も最重要課題に対して行動を起こせることです。それができない人は優柔不断ということになります。

世の中には優柔不断をテーマにした本がたくさん出ていますし、優柔不断を克服するための講座もあります。しかし、いくら優れた戦略を考え付いても、どのようなマーケティング手法を開発しても、目の前の最重要課題に対して行動を起こせなければ意味がありません。

優柔不断が習慣になってしまうと、問題の表面的な部分だけを扱う自己啓発書を読んだところで簡単には直せません。私が接してきた多くの起業家にとって、優柔不断は無意識の習慣になってしまっています。言い換えれば、行動を起こさなければいけない時でも、彼らはその気にならないのです。

成功できないと決め付けてしまっているからか、あるいは他の理由からか、問題を先延ばしにすることが基本姿勢になっています。そして、他のことに取り組んだり、違う講座を受講したり、新しい研究を始めたりするのです。

ここで疑問が浮かびます。優柔不断が無意識の習慣だとして、どれだけ深刻なのでしょうか？
実際、もし直そうと思うなら解決手段はありますし、そのための戦略もありますが、決して簡単ではありません。無意識の習慣、特に優柔不断のような厄介な習慣を根本的に、効果的に直すためには、次の3つの要素があります。

それは「認知的成分」、「動機的成分」、「行動的成分」です。

「認知的成分」とは誤った思考のこと。「動機的成分」は不快なことや否定的感情に対する許容範囲。そして「行動的成分」は実際に習慣化された反応を指します。

優柔不断を直そうとする場合、ただ単に行動的になればいいというわけではありません。もしそうなら、これだけ多くの人が苦労するはずはありません。

そこでまず、自分を変えるための段階を設定します。このプロセスは心理学で形式化されたものです。それによると、まず自覚を持つことが求められます。まず自分で意識しなければなりません。

優柔不断の傾向がある人には、次のようなことが起きています。あることを今すぐ実行しようとすると、突然、もう1人の自分が別のことを囁き、より重要度の低い別のことをしてしまうのです。
このプロセスをまず自覚しよう、ということです。自覚した上で行動を起こせば、その新しい行動に順応し、自分のものとして受け入れ、最終的には目標を実現することができるでしょう。

行動の段階では、自分自身に対して今までとは違う行動を取るのだと誓いを立てます。ここが肝心なポイントです。新しい自分になるのだと自分自身と約束するのです。そして、行動に順応し、それを自分のものにした時、あなたは新しい習慣を生み出したことになります。

そして最後に行動的成分について。これは新しい習慣への態勢を整えるということです。実際に行動を起こし、最後までやり遂げること。先ほど話した認知と動機の要素を意識しながら、何度もそれを繰り返すことで、新たな習慣にしていきます。

先ほども言いましたが、優柔不断の問題をテーマにした理由は、それが起業家として成功する上で、最大とは言わないまでもかなり大きな障壁だからです。事業計画、ビジネスのアイデア、ニッチ戦略など、あらゆる面でひどく苦しむことになります。

自分に優柔不断の傾向があると思う人は、優柔不断を克服するためにどんな行動を取るべきか考えてみてください。

大きな利益とその向こう側へ
リッチ・シェフレン